こんにちは、松村です。
スギ花粉の時期が過ぎつつあるのでマスクを外して外出してみたら、今度は黄砂にやられて、くしゃみと鼻水が止まりません。
例年のことではありますが鼻炎持ちにとって春は待ち遠しくもなんともない、ただの地獄の季節です(笑)
さて本日は不動産売却の注意点についてお伝え致します。
不動売却の注意点についての記事は、すでにいろんなサイトで紹介されていますので、今さら私が書く必要はないかとも思ったのですが、どうもご自身のビジネスに資するという目的のもとに書かれた記事ばかりのような気がする。
そこで売主さんのことだけを考えた本音の記事が一つぐらいあってもいいんじゃないかと思い、今回、あえて書いてみることにしたわけです。
この記事で取り上げる不動産売却の注意点は全部で5つです。
いずれの注意点も、後悔のない不動産売却を実現する上で絶対に外せないものばかりですので、是非ともしっかりとお読みになって下さい。
それでは早速、行ってみましょう。
1.時間的な余裕をもって売却活動をスタートする
不動産の売却活動は時間的な余裕を持てるよう、なるべく前倒しでスタートするようにして下さい。
時間的な余裕がないと、目の前の購入希望者を逃がすことが難しくなるため、無理な価格交渉も呑まざるを得なくなるからです。
一般論としては不動産の売却手続きを完了させたい時期から逆算して6ヶ月は前から売却活動をスタートさせるべきでしょう。
さらに購入希望者が少ないことが予測される不動産については、それこそ1年以上前から売却に向けて動き出す方が無難です。
また不動産の売却は、ものがものだけに購入希望者が見つかったとしても、購入希望者の住宅ローンの審査待ち期間があったり、売買契約の日程の調整があったりで、すぐに売却代金を受け取ることができるわけではありません。
そういったことも踏まえて不動産の売却を考えたら、なるべく早く動き出されることを強くおすすめします。
ちなみに、なかなか出にくい人気エリアの物件の場合、売りに出したらすぐに購入申し込みが入って1か月ぐらいで売却手続きを完了できてしまうということもあります。あまり早く売れても困るという場合、不動産屋さんに相談の上、売却活動を開始する時期を調整するようにして下さい。
2.相場に見合った価格付けを行う
不動産の売却を成功させるためには売り出し価格を相場に見合ったものとする必要があります。
時々、相場を無視した高い価格設定をしたがる売主さんがいらっしゃいますが、今はインターネットの物件情報サイトなどを通じて誰もが簡単に物件相場を把握できる時代。
相場をはるかに超えるような価格設定をしても見向きもされません。
もちろん、いったん、相場より高い価格設定をして売れなかった場合に事後的に価格を引き下げるということもできないわけではないです。
しかし、事後的に価格を引き下げたところで、すでに一定期間、売れていないという事実は残るので、どうしても「売れ残り物件」というよくない印象はついて回ります。
そのため、結果的に相場より安い価格でしか売却できないということになってしまいがちになるのです。
そのような事態になることを避けるべく、不動産の売り出し価格はなるべく最初から相場に見合ったものとするようにして下さい。
3.物件情報の開示を徹底させる
ここに物件情報の開示というのは買主候補である、一般のお客さんへの広告活動のことを言っているのではありません。
そうではなく、あなたが売却を依頼している不動産屋さん以外の他の不動産屋さんに物件情報を周知し、積極的に案内してもらえるようにすることを言います。
一般論として不動産屋さんは他の不動産屋さんの力を借りることなく、自社で直接、買主さんを見つけたいと考えています。
自社で直接、買主さんを見つけて一社で不動産の売買契約の媒介をすることができれば、売主さんからだけでなく買主さんからも手数料をもらうことができ、収入が倍に膨らむからです。
しかし、この思いが強くなりすぎて、売却を依頼した不動産屋さんが、他の不動産屋さんに物件情報を周知することに消極的になってしまうということがよくあります。
当然のことながら、これは売主さんにとって、好ましいことではありません。
どれほど大きな不動産屋さんであっても、その不動産屋さんが直接、つながっている不動産の購入希望者は市場に存在する購入希望者のほんの数パーセント。
その中からしか買主候補を見つけることができなくなってしまったら、必然的に不動産を安売りするリスクが高くなってしまいます。
そのような事態を避けるためにも他の不動産屋さんに対する物件情報の開示を徹底させる必要があるのです。
なお、他の不動産屋さんに対する物件情報の開示の方法は、主にレインズと呼ばれる不動産屋さんだけが閲覧することができる物件情報サイトへ登録することになりますが、このレインズへの登録はしていても、何らかの理由をつけて他の不動産屋さんには物件の案内をさせないという行為もよく見受けられます。
したがってレインズへの物件情報の登録がなされているということだけで安心するのではなく、もう一歩、踏み込んで他の不動産屋さんからの買主候補となるお客さんの紹介に対しても前向きに対応してくれているのかも、しっかりとチェックするようにして下さい。
なるほど、こんな裏事情があるのか。だとしたら、不動産の売却活動を不動産屋さんに任せっきりにしている場合じゃないね。
4.掃除は手を抜かない
物件の内覧を受けるに際しては事前に掃除をされることと思いますが、この掃除、決して手を抜かないようにして下さい。
内覧時の物件のキレイさは内覧者の購入判断に影響を与えるのはもちろんのこと、購入申し込みがなされる際の申し込み価格にも大いに影響を与えることになるからです。
実際、私が知っている範囲でもプロの掃除屋さんに掃除をしてもらった前後で購入希望者からの申し込み価格が200万円も跳ね上がったということがありました。
このような実例から考えてもしっかり掃除をすることは不動産売却の成功を目指す上で大きなプラスの要素になることは間違いありませんので、是非とも本気で取り組んで頂きたいと思います。
特に水回りのキレイさは非常に重要です。
水回りがキレイだと内覧者は「リフォームなしでも十分、住めそう」と感じることになるため、その分、高い価格で購入申し込みが入る可能性が高くなるからです。
手間・暇、ついでにお金も惜しまず、徹底的にキレイに掃除されることを強くおすすめします。
5.価格交渉には粘り強く対応する
購入申し込みの際には非常に高い確率で価格交渉が入ります。
この価格交渉については安易に承諾してしまうのではなく、できる限り粘り強く対応するようにして下さい。
粘り強く対応することによって、最終的に手元に入ってくるお金が数十万円、場合によっては100万円以上も増えることが十分、ありえるからです。
不動産を売却する場合、そもそもの金額自体が非常に大きいため、感覚が麻痺しがちになりますが、普段の生活の中では、それこそ1000円だって無駄遣いをしたりはしないはずです。
そういう感覚を不動産を売却する場面でもしっかりと発揮して、購入希望者に言われるがままに価格交渉に応じるようなことは絶対にしないで下さいね。
たとえば2980万円で売りに出している不動産について2800万円で購入申し込みが入った場合、なるべく早く売りたいといった事情でもない限り、最低でも2900万円で価格を返すようにしましょう。
そうすれば再度、購入希望者から価格交渉が入ったとしても、次の購入希望金額は2850万円ぐらいには引き上げてくるはずですから、当初の購入希望金額をそのまま、受け入れてしまうことを思えば50万円も手元に入ってくるお金が増えることになります。
50万円って決して、少ないお金ではないですよね。
特に男性はこういう時、「あまりみみっちいことは言いたくない」と感じる方が多いかもしれませんが、そんなことを気にする必要はありません。
購入希望者にとって、価格交渉をするのが当然の権利であるのと同様に、売主にとって、それを拒むのもまた、当然の権利なのですから。
変に格好をつけて大きな損をすることがないよう、十分、注意して下さいね。
以上の5つが私の考える不動産売却の際の注意点です。
100%売主さんのためになることだけを考えて本音で書かせてもらったので、他ではまず見かけないような注意点も交じっていますが、そういうものほど実は売主さんにとって、より重要度の高い注意点になっていたりします。
是非とも肝に銘じて下さい。
残念ながら不動産の売主さんと、売却を依頼された不動産屋さんの利益は100%、一致するものではありません。だからこそ、運悪く不誠実な不動産屋さん、不誠実な営業マンにつかまってしまった場合に備えて、不動産売却の注意点をしっかりと確認しておいて下さい。